強迫性障害の治療にも役立つ?恐怖記憶は報酬によって弱くできる

不快な記憶として認識された図形を、脳活動で再現できたときに報酬を与えたところ、その図形に対する恐怖反応が低下したそうです。

つらい記憶を無意識のうちに消去する技術–NICT、ATRらが開発

実験では、被験者17名に赤の図形と緑の図形を見るたびに不快な刺激(微弱な電流)を被験者に与えることで恐怖反応を形成。

<中略>

無色の画像が表示される際に自身の脳活動を操作し、後に表示される円を大きくするように説明。あわせて、円の大きさが報酬の額に連動することも伝えられる。

<中略>

訓練最終日に色ごとの恐怖反応(皮膚発汗反応と扁桃体活動量)を比較したところ、DecNef訓練を受けた図形への恐怖反応は、訓練を受けなかった反応よりも低下したことが確認された。

この記事で気になるのは、曝露反応妨害法らしき手法にも触れていることです。

これまで、恐怖記憶を和らげる方法の一つとして、恐怖対象(例えば、赤い車と衝突事故を起こした場合は赤い車そのもの)を繰り返し見せる、あるいはイメージさせる効果的な手法があったものの、一方で被験者にストレスを与えてしまう可能性があった。

これが曝露反応妨害法に代わる治療方法になったとしたら、私の場合だと汚いものをイメージしたときに報酬と結びつけるのでしょうか。うーん、けっこう嫌かも。

例えばひどい目にあわされた相手の顔とかは、嫌な記憶のままのほうが自然じゃないでしょうかね。

まあでも、なんでこんなものが怖いんだ!という強迫性障害には、とても希望の持てる治療法ではあります。

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