強迫性障害の認知行動療法マニュアルが公開された

厚生労働省のホームページで、治療者用の、強迫性障害の認知行動療法マニュアルが公開されました。

以下のページの「強迫性障害(強迫症)の認知行動療法マニュアル(治療者用)」からPDFをダウンロードできます。全45ページです。
心の健康 |厚生労働省

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強迫性障害の認知行動療法マニュアルの感想

治療者用なので、専門用語などもあり難しくはありますが、治療者用の本よりはだいぶ読みやすく、わかりやすいです。

内容は、治療の流れ、うまくいかない場合の対処法、患者のための資料などが載っています。

私は本『図解 やさしくわかる強迫性障害』を読んで、その中に書いてある曝露反応妨害法のやり方を参考にしてきましたが、本のワンコーナーだったので、ものたりなくも思っていました。

このマニュアルには曝露反応妨害法を進めるうえでの注意点がしっかりと書かれていて、より参考になりました。

ただし、曝露反応妨害法の具体的なやり方は書いていないので、『図解 やさしくわかる強迫性障害』などを参考にするといいでしょう。

自分で認知行動療法をしたい人の参考にもなる

強迫性障害の治療方法では、認知行動療法が有効だと言われています。適切な治療者のもとで、認知行動療法を受けるのが最良だろうとは思います。

しかし現状、保険適用で認知行動療法をしてくれる医療機関が少なく、治療を受けたくても受けられない人も多いです。

そもそも外出することが難しかったり、病院自体が強迫の対象だという人もいます。

私も強迫性障害がひどいときにはそうでしたし、本を買って読むこともできませんでした。本は洗えないので、恐怖度が高かったのです。

インターネットでマニュアルが公開されたことで、認知行動療法はどういうものなのか?という知識が深められますし、自分で取り組んでみることもできると思います。

少しでも症状が軽くなる人が増えれば嬉しいです。

医師や臨床心理士などの治療者を探すにあたっても、このマニュアルに沿っているか?ということが、認知行動療法のやり方を理解しているかという判断にもできます。

このマニュアルどおりの治療は時間的に難しいかもしれませんが、治療者と患者の両方がマニュアルに目を通すことで、意思の疎通もしやすくなり、合理的に治療を進められるのではないかと思います。

新版『図解 やさしくわかる強迫症』が出ています。

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