強迫性障害をやめられないなら変えることから始める

強迫性障害をやめられないときに、私がやっていた強迫行為をやめる方法をまとめてみます。

私が強迫性障害を治すうえで大事だと思うのは「試行錯誤」です。

まあ、思ってもできないことも多かったのですが…。治らずに停滞しているのも辛かったので、いろいろなことを試すように心がけていました。

基本編は以下の記事です。
強迫性障害を少しでも良くするために心がけていること

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強迫行為を変える

強迫行為を減らすのが難しいときは、内容や順番を変えることから始めました。

手洗いでは右手から洗い始めていたのを、最初に左手を少し濡らしてから洗い始めるなど、儀式を壊すようにしました。

あえて長くしてみようと、洗い終わったと思ってからわざともう少し洗ってみたこともありました。強迫行為の繰り返しとは違う感覚で、けっこう嫌な気持ちになって新鮮でした。

確認強迫では、家を出る前に点検する順番を変えました。部屋の奥から玄関に近いものの順に確認していましたが、逆にしたり順番をランダムにしました。

部屋のドアは鍵が2つあり、メインの鍵をかけてから補助鍵をかけていたので、補助鍵からかけるようにしました。今でもおさらいとして時々やっています。

強迫行為はゆっくりやる

手洗いや物を洗うときに手をシャカシャカと速く動かしていたのを、ゆっくり洗うようにしました。

たくさん洗いたいけれど少しでも時間を短くしたいという葛藤から、せわしなく手を動かしちゃうんですよね。

目に見える汚れじゃないのにこすり落とす必要はないと思い、洗うのにかける時間はそのままで、こする回数を減らしました。

確認も、ゆっくりじーっと見るようにしました。確認の回数はなるべく1回で終わらせるようにしました。

強迫行為は力を抜いて淡々とやる

強迫行為をしている最中は、顔と体にギュッと力がはいり、眉間にしわがよって肩がすぼまっていました。

間違えてはいけない、正しくやらなくてはいけないという緊張感。集中してやらなければ失敗してやり直すはめになってしまう、やった記憶がなくなってしまうことを恐れていたのです。

でもある日、集中してやっていても頻繁に失敗するし記憶がなくなることに気がつきました。

強迫性障害は脳が過活動している状態なので、脳の暴走を沈めたほうが平常心を取り戻せます。以下の3つを心がけました。

  1. 呼吸を整える
  2. 頭と体の力を抜く
  3. 集中しない

集中しすぎないように歌を歌うときもありました。曲はゆっくりしたメロディーの童謡を歌うことが多かったです。

お気に入りの曲は「あめふりくまのこ」と「アイスクリームの歌」です。

ただ、病前は好きな曲だった「にんげんっていいな」はダメでしたね。普通の人とかけ離れてしまった自分のことを歌っているようで、悲しくなりました…。

強迫行為を終わらせたことに注目する

私は手洗いや確認をしても、終わった直後からやった記憶がすっぽり抜けたような感覚になっていました。

人は最初と最後の記憶が強く印象に残るそうです。

手洗いを終わらせて蛇口をしめるときや、確認したものから離れるときに「終わった」と思うようにしました。

ちゃんと洗えているか・確認できたか、いくら確認しても内容は思い出せないので、最終的には「どうせわからない」とあきらめていました。自分がいったんOKを出して次の行動に移ったという事実に頼ったのです。

悪化時はいくらやっても頭に残りませんでしたが、永遠にやるわけにもいかずに無理やり終わらせていました。終わらせるからには何かしらの「終わらせてもいい」という判断があったはず。

不安になっても「水を止めたのだから洗い終わったと判断したはず」「目を離したんだからよしと思ったはず」と考えました。

頭の中の確認になってよくないのかもしれませんが、私には効果的でした。

強迫行為の次の行動を決めておく

強迫行為を終わらせたあとで次にする行動を決めておきます。何もすることがないと、いつまでも強迫観念に付き合ってしまうからです。

最初のころはおやつを食べる・お茶を飲むなど、ご褒美的なことをしていました。これはコーピングが参考になりました。
『折れない心がメモ1枚でできる コーピングのやさしい教科書』の感想。ストレスは対処法を増やして解消する

認知行動療法を始めてからは、手洗いのあとで皿洗いをする・洗濯物をたたむ・スマホに触るなど、曝露になる行動にしました。

まとめて書くとすらすらとできたように見えますが、もちろん成功あり失敗ありです!

一時的に強迫行為が増えることもありましたし、やる気が出なくてダメダメなときもありました。

でも、自分には何が効くかなんて、やってみなければわからないんですよね。いろいろ試すことも不安に慣れる練習だと思いました。

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