『ほぼ日刊イトイ新聞』で、パニック障害を抱えながらプロ野球選手として活躍されている小谷野栄一選手のインタビューが掲載されていました。
強迫性障害とパニック障害は以前は同じ不安障害のひとつとされていたので、本やネットでは一緒に解説されていることが多いです。
なので、パニック障害の知識はついていたつもりでしたが、このインタビューを読んで、やはりまだまだわからないことが多いなと考えさせられました。
小谷野選手はパニック障害の発作が出ていても野球選手をしている
小谷野選手が発作を起こしながらも試合に出ているというのは驚きでした。
第1回 それでも好きな野球がやれる。[小谷野栄一選手インタビュー] – 過去の僕に戻りたいとは思わない。 – ほぼ日刊イトイ新聞
金沢
じゃあ、今はもう打席に立つ時も
まったく大丈夫なんですね。小谷野
いや、もう、毎日吐いてますよ。<中略>
小谷野
毎日、毎試合ですね。
吐いたり倒れたりするのは、
12年前にパニック障害になってから
何も変わってないです。
パニック障害は予期不安が症状の中心だと思っていた
私はパニック障害は発作そのものよりも、発作が出るのではないかと恐れて行動が制限される「予期不安」が、症状の中心なのかと思っていました。
もちろん小谷野選手はプロ野球選手という特別な立場ですから、プレッシャーやストレスも段違いでしょう。それにしても、毎日発作が出るケースもあるとは知りませんでした。
また、パニック障害は認知行動療法で不安な場面に挑戦していくことで、だんだんと発作が減って治っていくのだとも思っていました。
ところが、小谷野選手は発作が起こるのは変わっていないと言います。
そういえば、『パニくる!? パニック障害、「焦らない!」が効くクスリ。』という漫画の作者さんも、発作が頻繁で長時間続くタイプのようでした。
パニック障害といっても発作の頻度や症状にはさまざまな違いがあるのですね。
強迫性障害にも当てはまることですが、自分の知識や経験だけで「こういう病気なんでしょう」と理解したつもりになるのではなく、同じ病気でもいろんな症状や段階の人がいるということを忘れずにいたいです。