強迫観念を無視できるようになってきた

強迫観念を、だいぶ無視できるようになってきました。洗いなおしの原因になる程度の弱い強迫観念のときですが。

手を洗って拭いたあとで、まだ汚い気がして、もう一度洗いたくなる。

そんなときに、以前は、頭の中で洗った動作を思い返す「巻き戻し」をしていました。頭の中で動画再生をして、自分の洗い方をチェックして、「洗いたりなかった」と思い、もう一度洗ってしまう。

でもいまは、動画がスタートしません。洗い終わった綺麗な手の写真がバシャッと浮かびます。動画ではなく静止画なので、終わったことというか完成形というか、そういう印象が強く出ます。

我ながら、おもしろいです。

まあ、それでも不安なので、動画の再生ボタンを探します。でもそこで、ふいっと気をそらせるようになりました。

何か、ぜんぜん関係ないことを考える。かわいいもの(最近見た動物のことが多いです)とか、おやつを食べようかなとか、今日は買物に行ったら何を買うんだっけ?とか。

別のことを考えると、強迫観念がすっと薄れて、「手は洗い終わった」と思えます。

この、嫌なことから注意をそらす方法は、もともと、歯医者さんの治療中にしていたものです。歯医者さんでガーッと削られている間、痛みに集中すると余計に痛い気がするので、考えごとをしたり、頭をぼんやりさせたりしていたんですよね。そうすると、痛みが遠くにいって、あまり痛くない気がするのです。

強迫観念が強いときには、注意をそらそうなんて考えもしませんでした。というか、注意をそらして、綺麗か汚いかわからなくなるのが怖かった。強迫観念に、ギュッと集中していました。

強迫観念を無視できるようになった理由は、根本的に「手は綺麗になった」と思えているからなのでしょうね。

上辺だけの不安は、すっとはがす。そのためには、このくらい洗えば充分だという認識を、しっかりと持つことが大切だと思います。

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