『クローズアップ現代+』10/30 ひきこもりと発達障害の感想

2019年10月30日(水)放送のNHK『クローズアップ現代+ 長引くひきこもりの陰で~見過ごされる中高年の発達障害~』を観ました。

ひきこもりと発達障害で困っている人たちの話だと予想していましたが、ひきこもりを脱出した元当事者の人たちのほうが多く登場していました。

番組の内容はこちら。
長引くひきこもりの陰で~見過ごされる中高年の発達障害~ – NHK クローズアップ現代+

ひきこもりと発達障害の関係

以前から医療関係者や支援の現場では、ひきこもりと発達障害の関係性について指摘があったそうです。

たしかに、ひきこもりになるということは学校や社会に適応できないわけで、原因に発達障害があるのはうなずけます。

精神保健福祉センターの「ひきこもりと発達障害に関する調査」では、3割が発達障害と診断されたそうです。

精神保健福祉センターに来た人の中とはいえ、多いですよね。

まあ、発達障害の診断を受けたくても受けられない人もまだまだ多いので、発達障害の割合自体が考えているよりずっと多いのかもしれません。

大人の発達障害の診断

発達障害が見過ごされてしまう要因としては、以下のポイントがあるそうです。

大人の診断の難しさ

  • 診断の手法が確立していない
  • 合併症などで発達障害が見えにくい
  • 過剰診断・過少診断

発達障害を診る病院が足りていないというのもあるでしょう。

当事者で、診断を受けてから福祉サービスなどを知り、積極的に利用したという人が出ていました。職業訓練を経て、障害者雇用枠で就職したそうです。

診断と支援が受けられれば、それが一番です。

しかし、診断を受けられなかったり、ギリギリで発達障害ではないとされるグレーゾーンの人もいます。

障害の有る無しにかかわらず、本人が困っているのであれば支援を受けられるといいですね。

家族の支援について

発達障害の周囲がどうすればいいか、SPELLアプローチという考え方があるそうです。

SPELLアプローチ

  • Structure(構造)予想可能であるようにする
  • Positive(肯定的)否定することなく不安を取り除く
  • Empathy(共感)苦しみに共感して行動する
  • LowArousal(穏やか)音・光・匂いなど刺激を避ける環境を用意
  • Links(連携)つながりを大事にする

印象的だったのは、家族の理解を求めることに疑問を投げかけていた点です。

本当に、本人が引きこもっている方々が家族に理解してもらいたいという気持ちは分かります。ただ、家族の立場からすると、それって本当に簡単なことなのかなというところがあるんですね。

やはりテレビとかも含めて、メディアとかはこういう問題を取り上げるときに、家族が理解しようよ、理解すれば楽になるんだと強調しますけど、実際、相当難しい部分がある。

石井光太さん(ノンフィクション作家)

これ、すごく同意です。

もちろん、家族が理解してサポートできれば理想的です。でも、能力的にできない家族は多いでしょう。

理解できない家族に対して「なんで理解してくれないの?」「家族の支援がないから立て直せない」と考えると、行き詰ってしまいます。

家族であっても、自分以外の人間を変えることはできません。

私も強迫性障害の本に「家族の理解と支援が大切」と書いてあると、自分だけでは治せないのかと苦しかったです。

中高年のひきこもり・発達障害といっても、若いころからひきこもっていると、年齢だけで大人とされても難しいかもしれませんが…。

家族の協力がない場合でも、支援につながりやすくする仕組みが欲しいです。

会社員以外の働きかた

元当事者のマスターが経営している発達障害バー『BAR The BRATs』が登場しました。

マスターは大学時代にひきこもりを経験し、その後、発達障害と診断されたそうです。

グラスを倒す人がいるのでコップはプラスチック、お金の計算が苦手な人がいるので料金は飲み放題のみ。

お店という形や安すぎない値段を設定することで、発達障害があっても社会参加ができている人を対象にしているようでした。

参加料金が安い当事者会などはあるでしょうから、こういうお店があるのもいいですね。

『BAR The BRATs』のサイト
バーブラッツ(ADHDのマスターのバー)【公式】

『クローズアップ現代+』ひきこもりと発達障害の感想

ひきこもっている人、障害者就労した人、フリーランス、経営者と、さまざまな当事者・元当事者が出演されていました。

番組のテーマが「ひきこもりと発達障害」というからには、当事者にはひきこもっている人が多いでしょう。

発達障害だけでいっても、隠しながら必死で一般就業している人のほうが多いのかもしれません。

ただ、障害者採用は少ないと聞きますし、発達障害がありながら普通に働くのも苦しいはずです。

番組は理想例かもしれませんが、こういった多様な働き方が認められてこそ、様々な人にとって生きやすい世の中になると思いました。

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