強迫性障害がひどかったころ、辛さや苦しみを減らす気持ちの持ち方を考えることがよくありました。
あれこれと考えて、何か楽になる方法はないかと悩んで…。
考えたことはカテゴリー強迫性障害を治すための考え方にまとめてあります。
その中でも、特に役に立ったなと思うものを取りあげてみます。
強迫行為をやるかやめるか決めておく
強迫行為をやめようと抵抗することは大事です。
が、強迫行為をやるかやらないか悩んでクヨクヨしていると、精神的に消耗するし時間もかかります。
日常生活では「今の段階ではこの強迫行為はやる」と決めておいて、想定外のハプニングのときだけ検討する。それも、できるだけ短時間で結論を出すようにしました。
強迫性障害の症状が出るのは仕方がないけれど、強迫性障害に使う時間はできるだけ減らして、振り回されるのはやめるということを目指しました。
強迫行為をやめるのは、強迫観念が薄れて気持ちが落ち着いているときにあらためて挑戦していました。
強迫行為の前後に「今やめる!」「次こそはやめる!」と思っても実行できることは少なく、やめようと思ったのに…と失敗体験になるのでよくなかったです。
強迫性障害の症状を大げさにとらえない
強迫観念に襲われても、パニックになったとか気を失いそうになったという言葉を使わずに、客観的な状態だけをとらえるようにしました。
キャーと叫んだり目の前がカッと熱くなっても、自分の中で大げさにしない。動悸が早くなっただけ。目がくらんだだけ。動揺しただけ。
ブログにもさんざん大騒ぎをして泣き言を書いていましたが、できるだけやめるようにしました。
症状を大きくとらえてしまうと、自分はこんなに具合が悪いんだ、大変なんだというマイナス方向に流れてしまいます。
別にどうってことない、たいしたことじゃない。今は強迫性障害なんだから症状が出て当たり前でしょ?と受け止めるようにしました。
強迫行為をしたい気持ちを認める
強迫行為をしている間は、自分が不安なことを自覚して認めました。
頭の中で「心配なんだね」「もやもやするんだね」「洗えば終わるよ」などと考えて、実際に声に出すこともありました。
「さあ!楽しい楽しい手洗いの時間だ!洗うぞー!」と盛り上げるパターンもありました(笑)
強迫行為を「やりたくてやっている」「今の自分には必要なことだ」と肯定することで、逆に「やっぱりやめたい」「無駄なことをしている」という気持ちも確認できました。
簡単にこのような気持ちにできたわけではなく、強がりやカラ元気なときも多かったです。
でも、まずは形からでも効果はありましたし、だんだんと気持ちを整えられるようになりました。
強迫性障害は辛いものです。辛さを減らすには強迫性障害に使う時間を減らして楽しい時間を増やし、気持ちを切り替えることが効果的だと思います。
この考え方は『不安のメカニズム』から学んだことが大きいです。
読んだ感想はこちら。
『完全版 不安のメカニズム』の感想。不安障害の治し方がここにある