強迫性障害が出てもまわりの人を信じてまかせる

私は、恋人に強迫性障害の巻き込みをしないようにしています。

と言っても、強迫性障害の悪化時にはちょいちょい大丈夫か訊いたり確認をしたりして、軽く巻き込んでしまっていたのですが。

いまでは、何か訊きたくても「これは強迫性障害からくる質問だな」と思うと、ぐっと我慢できるようになりました。

が、この前の3連休のときに軽く訊いてしまいました。

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歯磨き中の唾が床に落ちた

3連休の初日である土曜日の夜、彼の家にいたときのことです。

彼が歯磨きをしながらリビングにやってきて、テレビをリモコン操作したんですね。

そのときに何やら喋ったので、口から歯磨き粉まじりの唾がボタボタッとたれて、床に落ちました。

彼は慌てて洗面所に走りました。

私は床を拭こうかと思ったのですが、見たところ1cmくらいの唾液が7、8粒(?)くらい落ちていたのでやめました。

1、2粒だったらティッシュで拭いてからウェットティッシュで拭いて終わりにできますが、量が多いので強迫性障害が発動しそうで怖くなったのです。

まあ、彼の家なんだしまかせてみよう。どういう掃除をするのかを見て参考にするのもいいかもしれないと思いました。

唾を拭いたウェットシートで床を拭かれた

彼は戻ってくると、床掃除用のウェットシートを1枚取り出して、床に落ちた唾を拭きました。

ふんふん、いきなりウェットシートを使うのね。できればティッシュで拭いてからウェットシートで拭いて欲しいけれど、仕方ないな。

でも唾を拭くためだけにお掃除シートを使うとは、嫌な予感がする。もしかして…。

そう思った次の瞬間、彼はウェットシートを折りたたんで周囲の床を拭き始めました。

あー!やっぱり!!

そうなんです、ちょっと使っただけではもったいないと思ったのでしょう。ついでに軽く周辺の床も拭きだしたのです。

違う面を使っているとはいえ、唾を拭いたウェットシートです。唾の汚れを床に広げられている気分になり、嫌悪感がわきあがりました。

巻き込みをしても安心できない

彼は「あー、きれいになった!」と満足そうですが、私は凍りついていました。

落ち着こう、彼は掃除をしたのであって汚したわけじゃない。そう自分に言い聞かせましたが、我慢しきれずに訊いてしまいました。

「歯磨き粉を拭いたウェットシートで床を拭いたら、汚れが広がるんじゃない?歯磨き粉を拭いた面と違う面で拭いた?」と。

彼は「汚れるわけないじゃん!ちゃんと違う面で拭いたよ」と答えました。

でも、私はそもそもウェットシートが苦手なんですよね。片面で拭いても水分をつたって反対側まで汚れが浸透して、両面が汚れる気がするのです。

違う面で拭いたと言われても、床が汚れてしまった感覚は消えませんでした。

こういう風に、訊いたくせに自分の考えに固執して安心できないのも申し訳なく、私が巻き込みをしない理由のひとつです…。

掃除をまかせたらやりなおしはしない

新しいウェットシートで床を拭きなおしたい。1回じゃだめだ、2回は拭きたい。けれども、2回拭いたら止まらなくなるかもしれない。

私は強迫性障害の悪化時に彼の家の床が汚れたと思い、掃除がやめられなくて泣いたことがあります。あのときのようにはなりたくない。

彼が洗面所に行ったときに、ささっと掃除をすればよかった。

それかウェットシートを取り出した時に、ついでに床を拭くなら、床を拭いてから唾を拭いてと言えばよかった。いや、それは思考が追い付かなくて間に合わなかったな。

ぐるぐると考えていると、彼は「じゃあ、俺は明日仕事だから先に寝るね。おやすみ」と寝室に行きました。

彼は目の前で掃除のしなおしをしても怒りはしないでしょう。

でもやはり、目の前でやりなおすのは申し訳ないですし、恥ずかしくて辛いのもあるのでブレーキがかかっていました。いなくなり、ブレーキがはずれたわけです。

彼は翌日の日曜日は仕事で、私は一人で彼の部屋にいます。つまり、強迫行為し放題です。

今夜我慢しても、明日になったら床を拭いてしまうのではないか?だったら、いまさっさと終わらせてすっきりしたほうがいいのではないか?

そんな考えが浮かびました。

息を吸って、吐いて。

ここは彼の部屋で、彼に掃除をまかせたのだから、拭きなおしはしないと決めました。

だいたい、彼はいままでにも唾を落としたときに、ああいう掃除をしているのかもしれません。なんなら、私に気をつかってウェットシートにしただけで、普段はティッシュで拭くだけの可能性もあります。

私が知らないだけで、もうとっくに汚れは広がっていたのかもしれないのです。

試練の2日間

日曜日になっても床が汚れている気持ちはぬぐえず、彼が拭いた部分は避けていました。

彼が仕事から帰ってきて、好き放題に床の上を歩き回るのを見て、汚れが広がっていくようでかえってほっとしました。

もう掃除をしきれなくなれば、あきらめがつきます。

それなのに、彼は「明日も午前中は仕事に行ってくる」と言いました。

えー!

またこの部屋に1人でいると、床を拭きたくなっちゃうじゃないの。

本当にがっかりしましたね(涙)

翌日の月曜日もまだ少し床を拭きたかったです。1日は我慢したのだし、もうそれなりに汚れが広がっていたので、がんばろうと思いました。

1人でいるときは、相変わらず汚い認定した床は避けていました。

とはいえ、ずっと強迫観念にとらわれているわけではなかったです。

テレビを見たりごはんを食べたり好きなように過ごしつつ、ときどきふと床が気になる程度でした。

彼が帰ってきてなんやかんやと過ごしているうちに、気がついたら床の上にのっていました。

そこでようやく、床を掃除したいという気持ちは終わりました。

 

今回は特に、彼に掃除をまかせたので辛かったです。

いまいち信じきれずに強迫観念がわいたのは申し訳なかったですが、強迫行為をしなかっただけでもよしとしました。

拭きなおしをしたら、また何かあるたびに彼にまかせられなくなってしまうので、がんばってよかったです。

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