『心がスッと軽くなる 認知行動療法ノート』を読みました。
だいぶ前に読んでいたのですが、さんざんおすすめしているわりには、ちゃんと感想を書いていませんでした。
認知行動療法を自分でやりたい人に向けた、書き込み式の簡単でわかりやすい本です。
『心がスッと軽くなる 認知行動療法ノート』の内容
うつや不安、日々のストレスで心が晴れないときに。いつもの「ものの見かた」をちょっと変えるだけで気分がスッキリ明日がラクになります。
目次
- Part1 心のつぶやきを見つめ直す
- Part2 はじめの一歩を踏み出す
- Part3 心のルールから解放される
Part1~3の合計で27個のレッスン。「1レッスン15分程度でできる簡単なワーク」となっており、気軽な気持ちでできるのが魅力的です。
143ページ・厚さ1cmくらいの薄い本で書き込み部分が多いですから、読むだけなら短時間で読めます。イラストもはいっていて読みやすいですね。
読む本ではなくやるための本ですので、カウンセリングを受けているつもりでのんびりと進めるのがいいと思います。
認知行動療法を自分でやるなら簡単な本から
認知行動療法という治療法があると知っても、病院で受けられないから自分でやるしかないという人も多いですよね。私もそうでした。
認知行動療法の本にはたいてい実践的な書き込み部分がついているので、どの本でもできることはできるのですが。
分厚い本だとなかなかページが進まなくて、「まだこれだけしかできてない」と感じてしまい、挫折してしまいそうなのですよ。
やる前からそう感じる時点でやる気になれないですよね(笑)
『心がスッと軽くなる 認知行動療法ノート』を見つけたときは、私が求めていたのはこれくらいの本だ!と嬉しくなりました。
いま出ている中では、一番簡単でやさしい本だと思います。
『心がスッと軽くなる 認知行動療法ノート』の感想
認知行動療法の本は、治療者や治療者を目指す人に向けた本も多いです。
でも、この本は100%患者向け。それでいて、内容はとても充実していました。
認知行動療法とは一つの治療法を指すのではなく、コラム法や暴露法などいくつもの技法があります。
この本には、マインドフルネス、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)、スキーマ療法など、幅広い技法が詰まっています。
また、認知=考えを変える方法だけでなく、行動を変えていく方法へとつながっているのも良かったです。
私は強迫性障害になってから、憂鬱になったり怖いことを回避して行動が減っていました。
でも、引きこもって寝ていれば楽なわけではなく、行動できない自分もつらかったのです。
本書には「気分が行動を決めるのではなく、行動が気分を決める」とあります。
「できないできない…」で停滞しているとつらいばかりですが、ほんの少しでも動いて、小さな「できた」を手に入れる。
レッスンをやってみて、気分と行動を良いループに移すのが大切だと実感できました。
やさしくわかりやすい作りでありながら、しっかりと認知行動療法の効果を感じられる本でした。
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