認知行動療法のワークブック人気3冊の感想

うつ病や不安障害の治療方法には、認知行動療法が効果的だと言われています。

ところが、認知行動療法を受けたくても病院で実施していなかったり、値段が高くて受けられない人も多いのではないでしょうか。

実は、認知行動療法は自分ひとりでもできるもの。

認知行動療法を自分でやるための本はワークブック(練習帳)・セルフヘルプ本などと呼ばれます。

今回は認知行動療法を自分でできる本の中から、人気3冊の感想とおすすめを書きました。

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1.心がスッと軽くなる認知行動療法ノート

監修:福井 至, 貝谷 久宣、A5判・144ページ、2015年発行

1番おすすめの本は、『心がスッと軽くなる認知行動療法ノート』です。

『図解 やさしくわかる認知行動療法』と同じく、臨床心理学者&臨床心理士の福井先生と精神科医の貝谷先生が監修した本です。

文章と書きこみ部分は横書き、オレンジ色がアクセントカラーになっており、かわいい猫のイラストつきで読みやすいデザイン。Kindle版がないのが残念です。

出版しているナツメ社のサイトで少しだけ中身を見ることができます。
心がスッと軽くなる 認知行動療法ノート 自分でできる27のプチレッスン | ナツメ社

専門用語をあまり使わずに、わかりやすく解説されています。

たとえば、認知行動療法では頭に自動的に浮かぶ考えを「自動思考」、根本的な価値観を「スキーマ」と言いますが、この本ではそれぞれ「頭に浮かぶ考え」「心のルール」と言っています。

それでいて、ちゃんと認知行動療法ができるのがいいですね。

考え方を変えるだけでなく、脳のプチトレや行動への移し方もサポートしてくれます。まさに認知”行動”療法を自分でやる本です。

なお、読書が好きで、しっかり理解してからやりたいという人には、同じ著者の『今日から使える 認知行動療法』もおすすめです。書きこみ部分が別冊で取り外せるようになっています。

2.こころが晴れるノート

著者:大野 裕、A5判・125ページ、2003年発行

精神科医の大野裕先生のロングセラーで、認知行動療法の自習帳と言ったらこれ!と言われている本。

お医者さんが患者さんにおすすめすることも多いようです。

文章と書きこみ部分は横書き、ベージュに緑でイラスト入りのナチュラルなデザイン。詳しく解説されているため、少し文字が小さい部分があります。Kindle版あり。

Amazonで「はじめに」だけ見られます。

タイトルは「認知行動療法」ではなく「認知療法」の自習帳になっています。

ただ、行動に働きかける章もありますし、大野先生監修のサイトでも認知行動療法の本としておすすめされているので、あまり問題ないのでしょう。

内容はやさしく書かれていますが、薄いわりにはしっかりと認知行動療法ができるようになっています。

認知行動療法を自分でやりながら学びたいという人には、とても良い本だと思います。

3.認知療法トレーニング・ブック

著者:竹田 伸也、B5判・128ページ、2012年発行

臨床心理士の竹田伸也先生の本です。

文章と書きこみ部分は横書き、少し大きめのB5サイズ。Kindle版あり。

認知のゆがみをキャラクター化したカラーイラストが特徴的ですが、本文はやや小さめの文字がびっしりで、イラストの印象ほど読みやすくなかったです。

こちらも「認知療法」の本なので、「認知行動療法」としては物足りなさがありました。

セラピスト向けのマニュアル本もあるので、心理士の人が教科書的に使いやすいのかなと思います。

認知行動療法/認知療法 ワークブックの使い方

認知行動療法のワークブックは、やり方が解説されているとともに書き込み部分がある形。

ノートのように薄いものが多く、簡単でわかりやすいです。

最初から書きこむことができなくても、まずはパラパラと気になる部分を読むことから始めても良いと思います。

私は読んでいるうちに、書きこむ段階になると「私はこうだな」とふんわり考えていました。そのうち、紙に書いてやってみたくなりました。

本の書きこみ部分は、コピーすれば何度も使えます。

うちにはコピー機がないので、本を見ながらノートに書いています。

認知行動療法はコラム法だけじゃない

ここまでご紹介した本は、認知行動療法の中の「コラム法」という手法がメインです。

コラム法がよく使われているため、認知行動療法=コラム法という風になっていますが、認知行動療法にはたくさんの種類があります。

もしコラム法が合わなくてもあきらめずに、ほかの手法も試してみるといいと思います。

認知行動療法のさまざまな手法を試すなら『セルフケアの道具箱』がおすすめです。

認知行動療法のワークブックは『心がスッと軽くなる認知行動療法ノート』がおすすめ

認知行動療法を自分でできるワークブックは『心がスッと軽くなる認知行動療法ノート』がおすすめです。

私が認知行動療法で改善していまして、行動から認知に働きかける効果も大きいことを実感したので、行動についてもしっかり書かれている点が魅力的でした。

また、本を買ってもすぐに「さあやろう!」とできる人は少ないですよね。

『心がスッと軽くなる認知行動療法ノート』は、デザイン的にも部分ごとの文章量的にも、ちょっと読んでみようかという気になりやすかったです。

同じ著者で出版が新しい『今日から使える 認知行動療法』もおすすめです。

こちらはワークブックではなく分厚いですが、図やイラストが豊富で読みやすい。取り外しできる別冊ワークブックが付いています。

認知行動療法をしっかり理解しながら実践したい人向けです。

認知行動療法を自分でやりたい人の参考になりましたら嬉しいです。

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