『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』を読みました。
鉄欠乏が心の不調につながるという説のもとに、糖質制限で改善するための本です。心の調子が悪いと食事もおそろかになりがちですが、実は食事からも改善できるというお話です。
うつ病までいかなくても、イライラしたり疲れやすかったり、一日のうちで調子がコロコロ変わって情緒不安定気味という人には参考になりそうです。
『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』の内容
月経のある女性の9割が、なんと鉄欠乏女子、テケジョ。鉄など栄養不足が、ココロの病気や不調を招く!今すぐ気づいて元気に!
目次
- 血糖値ジェットコースターから抜け出そう!
- ココロに必要な栄養ってなんだろう?
- 鉄欠乏女子たちの 食べていいもの・悪いもの
- ココロの回復のために東洋医学を味方につけよう!
- Dr.奥平式食事&栄養療法で改善!
うつ傾向/パーソナリティ障害/パニック障害/幻覚妄想状態/大人のADHD疑い/産後うつ/子どもの発達障/気分変調症
心や体の不調を改善するために食事を見直そうという本です。特に鉄欠乏の影響が多いとのこと。
基本的な主張は『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』と同じです。
読んだ感想はこちら。
『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』の感想。強迫性障害や発達障害にも効果はある?
『うつ・パニックは「鉄」不足が原因だった』がお医者さんの研究結果のような内容だったのにくらべて、『食べてうつぬけ』は患者目線でどのようにしたら良いのかが書かれています。
鉄欠乏だとどのような不調が出るかに始まり、糖質制限をメインとした食事、脳内ホルモンと栄養の関係、腸の整え方、漢方薬を選ぶためのタイプチェックなど、充実していました。
漫画は1/3くらい、最初の導入部分と、パート5の8人の「ココロの不調」脱却物語が描かれています。
『マンガでわかる ココロの不調回復 食べてうつぬけ』の感想
この本で言いたいことは、以下の文に表れています。
どんなに薬やサプリを飲んでも、漢方治療をしても、ストレスケアや環境改善をがんばっても、食事がいいかげんだとうまくいかないかも…。ココロを支える重要な土台である食事を正しく改善することが最優先!(15ページより)
激しく同意です!
体の具合が悪いときも気分は落ち込みますよね?
薬や認知行動療法だけをしても、体が不調だと心も引きずられてしまい、体と心のどちらの具合が悪いのかわからなくなってしまいます。
まず食事、次に睡眠や運動という体の健康を整えたうえで、薬や認知行動療法をしないともったいないです。
少し残念なのは、『食べてうつぬけ』と言うなら、もう少しうつ状態の人に寄り添って欲しかったかな。
冒頭の漫画の女の子は病気までいかない状態ですし、精神状態が悪くて食欲がないときに食事を整えるのはけっこう大変なんですよね。
私はサラダチキンとできあいの餃子やシュウマイ、ハンバーグ、メンチカツ、卵とカット野菜に頼りまくっていました。
この本に載っているような悪い油や食品添加物を避けるところまでは、とてもできませんでした。
悪化時は食欲がなくて全体の食事量が少なかったので、糖質オフにはこだわらずに栄養を足すことだけを意識しました。
漫画はあまり多くありませんが、イラストや図が豊富でわかりやすいです。
ポイントとなる部分は大きな文字とイラストで強調されている反面、細かい文字ではけっこう専門的なことを突っ込んでいるので、浅くも深くも読める本ですね。
〇〇がいいのかーそうかーやってみようかなーで止まってもいいし、でもなんで?と思ったら疑問も解消してくれます。
糖質制限をしたことがある人にとっては目新しい内容ではありませんが、糖質制限と心の不調の関係や、効果的なやり方を知りたい人におすすめです。
マンガ版も発売です。