『強迫性障害は治ります!―ある体験者の苦悩と快復した喜びの報告』の感想

『強迫性障害は治ります!―ある体験者の苦悩と快復した喜びの報告』を読みました。

『実体験に基づく強迫性障害克服の鉄則35』の田村浩二さんが書かれた強迫性障害の2冊目の本です。

『鉄則35』を読んだのでいいかなと思っていましたが、田村さんの本はどれもAmazonレビューの評価が高いので気になって読んでみました。

もう一冊の『強迫性障害・聞きたいこと知りたいこと』も読んだので、次回感想を書きます。

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『強迫性障害は治ります!』の内容

強迫性障害ってほんとうはどんな状態(世界)なの?本人の努力だけで治るの?支えてくれる人とは?快復のためのコツとヒント満載。

  • プロローグ/強迫性障害の世界へ
  • 第1章 どうにもとまらない恐怖と行為
  • 第2章 強迫性障害とは
  • 第3章 なぜ強迫性障害が起きるのか
  • 第4章 どうすれば強迫性障害がよくなるのか
  • 第5章 わたしの場合の強迫性
  • エピローグ/希望の光

著者の体験談と治すための方法が書かれています。「第4章 どうすれば強迫性障害がよくなるのか」が多めで70ページくらいあります。

『強迫性障害は治ります!』の感想

強迫性障害を治した田村さんがどのような症状に苦しみ、どうやって人生を歩んできたかを知ることができます。

本としてはややまとまりが悪く、文章もブログのようなレベルです。その分、簡単なので楽に読めます。

自叙伝も強迫性障害に関係ない部分はいらなかったかな。もう少し強迫がらみの視点のものを読みたかったです。

田村さんは縁起恐怖(本書では涜神恐怖)、確認強迫、不潔恐怖など、さまざまな症状を経験されています。

縁起恐怖の人は少なめなので、同じ症状の人には心強いでしょう。

会社での強迫行為には「えっ、そんなことをしていたの!?」とハラハラしました。

「第4章 どうすれば強迫性障害がよくなるのか」で、心の持ち方にまで丁寧に触れられているのは、経験者ならではだと思いました。

ご自身が苦しまれて治したからこその、患者に寄り添った優しさが感じられる本ですね。

田村さんが治すために読まれたという『神経衰弱と強迫観念の根治法』を読んだあとだと、森田療法的な言葉や考え方が見られて納得でした。

読み物としては興味深かったものの、私は専門的な本のほうが信頼性があって好きです。

『鉄則35』を読んで田村さんのお話をもっと読みたいという人、あるいは専門書はきつくて読めないという人には良いと思います。

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