本『強迫症を治す』に書かれていた曝露反応妨害法のやり方について考えてみました。
強迫性障害の治療法である曝露反応妨害法は、確実にできるものをやるというお話なのですが。
これって、曝露反応妨害法をやる勇気が出ないという悩みを根本からひっくり返すと思いました。
曝露は100%できるものを選ぶ
曝露反応妨害法とは、不安を感じる行動をあえてしたうえで強迫行為をしない練習をする治療法です。
一般的には不安の強さごとに10個くらい課題を決めて、不安の小さい行動から取り組みます。
とはいえ、不安が小さくても強迫性障害だと苦痛なので、やるのに勇気が必要です。
でも、100%できるものと言われれば、だいぶハードルが下がりますよね。
『強迫症を治す』の著者である松永寿人先生は、以下の動画で「5回の手洗いをしている人が3回に減らすのを70%できるよりも、4回を100%できるようになって欲しい」(※要約)とおっしゃっていました。
私は一つの強迫観念に対する強迫行為を完全にやめるのが曝露だと思っていたので…。
回数を減らす・時間を短くするなど、強迫行為を残しながらでも曝露になるというのは新鮮でした。
できるものをやるなら曝露ができる
理屈でいうと、100%できるものでいいなら、曝露は必ずできるのではないでしょうか。
もちろんその前に、強迫性障害を治したい・曝露をしたいという意志が必要ですが…。
曝露をしたいけれど挑戦できないという悩みからは、だいぶ解放されると思うのですよね。
最終課題ができなくてもいい
私は最初に曝露反応妨害法をしたとき、いちばん不安が強い課題をやる自信がないとできないと思い込んでいました。
最終課題、ラスボスを倒せないならやっても意味がないと思ったのです。
けれども、だんだんと強迫性障害がきつくなり、途中までしかできなくてもいいからやってみようという気持ちに変わりました。
実際、最後の「腰・太ももに触る(手洗いをしない)」まではできなかったです。
それでも10個のうち9個の課題をできるようになり、そのあともいろいろな曝露に挑戦して、ものすごく楽になりました。
曝露反応妨害法をやったあとの記事はこちら。
曝露反応妨害法をやって治ったこと・まだ治らないこと
できなくてもまたやればいい
100%できるものというと、絶対に100%やらなければ!という気持ちも出てきます。
もしできなくても自分を責めるのはやめたいです。
いままで何回も強迫行為をやめたり減らすのに挑戦してきました。
成功もしたけれど、それ以上の数えきれないほどたくさんの失敗も挫折もしています。
できなくたって当たり前なのですよ。
できなかったら「難しすぎたかな?」と考えて、もう少し簡単な課題から挑戦していきたいです。