マカクザルの尾状核への実験で、強迫性障害に関係あるかもしれない神経メカニズムがわかったそうです。
持続する悲観的な意思決定の源となる神経メカニズムを解明 -不安が頭から離れない原因とは-
不安、気分、意欲、あるいは、好き嫌いの価値判断は、大脳辺縁系から大脳基底核まで脳内に広く散在する回路で情報処理され、行動に大きな影響を与えています。本研究グループは先行研究で、マカクザルの前帯状回皮質の微小電気刺激によって、罪(罰の誤字?)の過大評価が起こることを発見しました。これを受けて本研究では、マカクザルの尾状核が、持続的で悲観的な価値判断を引き起こしていることを明らかにしました。<中略>
また、尾状核の刺激は、同じ意思決定を異常に繰り返す現象を誘導することもわかりました。<中略>
こうした異常な繰り返し選択は、意思決定の柔軟な変更ができず、悲観的な価値判断に固執してしまう現象を表しており、不安障害の一つである強迫性障害のモデルとなる可能性があります。本研究成果は、ヒトの不安障害やうつ病の治療の基盤になることが期待されます。
リンク先のページに「詳しい研究内容について」のPDFもあります。
ざっくり言うと、マカクザルの脳の尾状核を刺激する実験で、強迫性障害に似ている以下の状態を引き起こすことができたとのこと。
- 罰の過大評価
- 実験終了後も悲観状態が続く
- 同じ意思決定を異常に繰り返す
研究内容を読んだら、本当に強迫性障害にそっくりの反応が出ていて驚きました。
つまり、強迫性障害が脳内で発生する仕組みがわかってきたのかも!?
この研究が進めば、薬や、前回ご紹介した強迫性障害を治療する電磁波デバイスが、より効果的なものになるかもしれません。
強迫性障害の治療法は薬物療法か認知行動療法ですが、脳内のことなので手探りで治療している状況だと思います。
脳内でなにが起こっているかがわかるようになれば、もっと効果的な治療法が出てきそうですよね。
正直、先日のさくらももこさんのようなことがあると、命を奪う病気の研究が優先されるべきではと思ってしまいます。
でも、強迫性障害も私はとても苦しんだし、今でも完全に元どおりになれていないのは苦しいです。
きっと、研究の優先度は偉い人やいろんな思惑で考えられていて、私が心配しなくても大事なところにはお金も人もつぎ込まれていると思うので…。
強迫性障害の研究もされていていいんですよね。っていうか、やっぱりして欲しいです!
強迫性障害の研究が進んでいることがわかって、とても嬉しかったです。