2019年6月11日(火)に放送した日本テレビ『ザ!世界仰天ニュース』の抜毛症特集を観ました。
抜毛症は自分で自分の髪の毛を抜いてしまう病気。強迫性障害に関連する強迫スペクトラム障害のひとつです。
番組のサイトはこちら。
誰にも言えない10代女子の悲しいクセ|ザ!世界仰天ニュース|日本テレビ
抜毛症というより一人の女性の話だった
抜毛症というよりも、抜毛症になった一人の女性のお話という感じでしたね。
子供のころに家庭環境のストレスから抜毛症になり、ウィッグなどでごまかして隠しながらの生活。
社会人になっても収入はウィッグの代金で飛んでいってしまいます。
最後は「いまは結婚して子供も産んで幸せ」という結末で、それはよかったのですけれど。
- 結婚しても子供を産んでも抜毛症は治らなかった
- 結婚3年目にしてスキンヘッドにした
- 現在は抜毛症のモデルとして活躍
とのことで、いまどういう風に抜毛症と向き合っているのかがわからず、モヤモヤしました。
彼女は「抜毛症を治すのをやめて、抜毛症とともに生きていく」と決めたそうですが、スキンヘッドにしたということは抜く髪の毛が無いのですよね。
髪の毛を抜きたいという衝動はどうなったんだろう?抜いていないのなら治ったのではないのか?それとも、髪の毛があれば抜いてしまうから治っていないという認識なの?という疑問が残りました。
治療方法に触れられていないのが残念
病院で治療を受けたお話もなく、治療法にまったく触れられていないのが残念でした。
抜毛症の治療は認知行動療法と薬物療法があります。
認知行動療法といっても行動療法に近く、衝動が起こったときに行動を減らしていく方法になります。
詳しくは以下のサイトをどうぞ。
小さなことが気になるあなたへ/OCDコラム>第125回 抜毛症と皮膚むしり症
強迫性障害と同じく、行動療法ができる治療者は少ないでしょうから、病院はしっかり選ぶ必要があるでしょうね。
「やめたくてもやめられない」の意味をわかって欲しい
強迫性障害や関連する病気で、人に伝わりづらいのが「やめたくてもやめられない」という点です。
やめたいならやめればいいじゃないかと思われてしまうのですよね。
でも、自分で自分の髪の毛を抜いて、どんどん頭がハゲてきて、そんな状況を誰が望むというのでしょう。
「やめなさい!」と言われてやめられるものなら、とっくにやめているはずです。
自分の行動がコントロールできなくなる病気だということを知って欲しいです。