条件反射制御法と曝露反応妨害法の併用について考えた

強迫性障害を治すのに、条件反射制御法と曝露反応妨害法をいっしょに使う場合について考えてみました。

素人の個人的な意見なので、解釈が合っているかどうかはわかりません。

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条件反射制御法のやり方

条件反射制御法は、依存しているものを思い起こさせるような刺激を設定して、その刺激を受けるとともに依存している行動をとらない時間を作ります。

第1ステージから第4ステージまで、4段階あります。

強迫行為は第1ステージのキーワード・アクション設定だけでも軽快することが多いそうです。

キーワード・アクション設定

キーワード(言葉)とアクション(動作)の組み合わせを3つ行います。

  1. 「私は今」手を胸にあてる
  2. 「〇〇は」親指を外に出して指をにぎる
  3. 「やれない、大丈夫」親指を中に入れて指をにぎる

2.の「〇〇」には依存しているものがはいります。

アクションは、簡単で特殊な動作であれば自由だそうです。ふだん偶然にしてしまうような動作は避けます。

キーワード・アクションのあと20分以上は依存行動をしない時間を作ります。1日に20回以上行います。

詳しくはこちら。
ヒトの行動原理と条件反射制御法

条件反射制御法は死人テストに反する

曝露反応妨害法では行動目標を決めるときに「死人テスト」というものが使われます。

死人テストとは行動分析学で使われる用語で 「死人にもできることは行動ではない」 。とされます。行動とは死人にはできないことだという定義です。

たとえば曝露反応妨害法では「手洗いをしない」や「確認をしない」は死人にもできるので行動ではない=目標にするべきではない、となります。

条件反射制御法の「〇〇はやれない」は、死人テストをとおりません。

キーワードが否定形で効果があるのか

脳は否定形を理解できないと言います。

キーワードは「〇〇をやれない」という否定形で効果があるのか気になりますね。

キーワード「〇〇」に言葉で曝露するのが目的なのかなと思います。

その場合は、否定形かどうかは問題ではないのでしょう。

曝露反応妨害法では安心を与えない

また、曝露反応妨害法では「大丈夫」という言葉も要注意になっています。

曝露は不安にさらされる治療なので、大丈夫という言葉で安心しながらやると効果が下がるのですね。

条件反射制御法の「やれない、大丈夫」は、安心の保証になってしまうかもしれません。

条件反射制御法は強迫行為をやめるのに使う

前回も書いたように、強迫性障害に条件反射制御法を使うなら強迫行為の無意味さはわかっている場合に使えそうです。

強迫行為をやめる意志が固まっている場合、と言いましょうか。

そんなの当たり前だ!やめる意志が固まっていたら条件反射制御法を使わなくてもやめられる!と思われるかもしれませんが…。

そこまで気持ちが進んでいても、やめられなかったりするのですよ。

ほんと、人間の意志なんてあてになるものではありません。(私だけ?)

やめられない強迫行為が出てきたら、条件反射制御法も取り入れてみたいです。

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