2021年9月15日(水)にNHK『きょうの健康』 で「こころが不調になったとき『強迫症』」が放送されました。
強迫症がどういう病気かと治療法について、15分と短い番組の中でもわかりやすく解説されていてよかったです。
『きょうの健康』9/15 強迫症の内容
きちんと手が洗えたか不安で何時間も手を洗い続けたり、家に鍵をかけたか心配になって何度も確認しに戻るなど、特定の行動を繰り返す強迫症。若い世代に発症することが多く、100万人以上の患者がいるとみられる。本人の日常生活に支障をきたすだけでなく、家族にも同じ行動を強要してトラブルになることも。治療は薬と認知行動療法が基本。自分の行動を客観的にとらえ、修正していく訓練をする。強迫症への対処法を詳しく解説。
解説は千葉大学大学院 教授の清水栄司先生。以下3つのポイントに分けて解説されました。
- わかっていてもやめられない
- 巻き込まれる家族
- 薬と認知行動療法で治療
番組のサイトはこちら。
こころが不調になったとき 「強迫症」 – きょうの健康 – NHK
『きょうの健康』9/15 強迫症の感想
『きょうの健康』は15分番組なのであまり期待していませんでしたが、丁寧な内容でよかったです。
強迫症がどういう病気かだけでなく、家族への巻き込みや認知行動療法についてもしっかり触れられていました。
不潔恐怖の妻が帰宅した夫に着替えと風呂を強要する巻き込みなど、コロナ禍ではリアルな例ですね。
認知行動療法のやり方も、具体例や不安階層表まで解説されていてわかりやすかったです。
例として出た女性は、1時間の手洗いをしていたのが認知行動療法を開始して16週目に1分になったとのこと。すばらしいですね。
認知行動療法の例では「机に触るのが怖い場合は机に触った手で髪の毛、顔、洋服を触り1時間手を洗わない」というのが出て、清水先生が実際に触る動作をされました。
私も、いまでも強迫観念がわいたときにはやっている動作です。認知行動療法、曝露反応妨害法の存在を知っても、この動作の重要性はやってみないとわからないかも?
曝露反応妨害法をやるときのぞわぞわ感がぐわーっと思い出されてよかったです(笑)
認知行動療法をどこで受けられるか?という質問には、強迫症を熟知した治療者がいることが前提とのことでした。
「熟練した治療者がまだまだ少ない」というお言葉もあり、私が認知行動療法を知ってから7年経つのに、まだまだなのですよね…。
さすがに7年前よりは増えている印象ですが、身近で受けられるようになって欲しいです。
病院のサイトに強迫性障害の治療ができると書かれていても薬物療法だけのところが多いので、曝露反応妨害法ができる病院をしっかり選ぶことが大切です。
病院の探しかたはこちらの記事に書いています。
強迫性障害の病院の探しかた。認知行動療法ができる病院を選ぶ
『きょうの健康』の強迫症は9月22日(水)に再放送があるのと、NHKプラス(要登録)の見逃し配信、TVerでも見られます。
ちなみに本日9月16日(木)の放送は社交不安症です。強迫性障害と併発しやすい病気なので見たいです。
番組のサイトはこちら。
こころが不調になったとき 「強迫症」 – きょうの健康 – NHK
TVerはこちら。
きょうの健康 こころが不調になったとき 「強迫症」