『50歳を過ぎても体脂肪率10%の名医が教える 内臓脂肪を落とす最強メソッド』を読みました。
テレビ番組『名医のTHE太鼓判!』などにも出演されている池谷敏郎先生のダイエット本です。
「プチ糖質制限」がメインとなっており、私が痩せた方法と似ていてしっくりきました。
Amazonの「なか見!検索」で少し内容が見られます。
内臓脂肪型肥満は女性にも多い
第一章では内臓脂肪について解説されています。
驚いたのは、皮下脂肪型肥満と内臓脂肪型肥満についての部分。
女性は皮下脂肪型が多いと言われていますが、あくまでも「男性に比べると」であり、内臓脂肪型もそこそこいるのだと知りました。
一般的に「内蔵型肥満は男性に多い」といわれています。また、内臓脂肪は加齢とともにつきやすくなります。
これに対して女性は男性に比べると「皮下脂肪型肥満」タイプが多く、腰から太ももにかけて皮下脂肪がつきやすいものです。
しかし女性も、過食と運動不足によって「内臓脂肪」が増えて、「お腹ぽっこり」現象が起こりますが、この傾向は特に閉経後に目立つようになります。(31ページより)
- 皮下脂肪型肥満=洋ナシ形肥満
- 内臓脂肪型肥満=リンゴ型肥満
女性の皮下脂肪型と内臓脂肪型の割合は、40代までは半分よりも皮下脂肪型のほうが多いかなというくらい。
さらに、50代では内臓脂肪型のほうが多いのです!
私は体重やウエストは肥満レベルではなく、体脂肪率だけが高い隠れ肥満でした。
内臓脂肪型っぽいけれど、女性は皮下脂肪型が多いと聞くし違うのかな…と疑問だったのですよ。
でも、女性にもこんなに内臓脂肪型が多いなら、私もそうだろうと感じました。
「池谷式メソッド」はプチ糖質制限と血糖値コントロール
「池谷式メソッド」は食事法が中心で、糖質を半分に減らす「プチ糖質制限」と「血糖値が急上昇しない食べ方」がメインです。
「池谷式メソッド」は以下の3本柱からなります。
- 食事法
- オリジナルエクササイズ
- 生活習慣
「やせる」ということだけ考えるならば「①食事法」が9割です。(76ページより)
プチ糖質制限 超基本
- まず「糖質を半分」に減らす
- 食事の量は極端に減らさない!
- 「食べる順番」に注意する
- ゆっくり食べる
- 「隠れ糖質」を見抜く!
超基本だけあって、普通に糖質制限の内容ですが、わかりやすく説明されています。
池谷先生の糖質の摂り方は以下のようになっています。
- 朝食:糖質抜き
- 昼食:低糖質
- 夕食:糖質解禁
会食も多いからか、夜ごはんは遅めでしっかり・朝ごはんは軽め。甘党で少量のお菓子もつままれるそうです。
私は昼が外食になりがちなので、昼はしっかり・朝と夜は軽めです。
1日の食事内容や血糖値を上げない食べ方ができていれば、自分がやりやすい配分でいいかなと思いました。
「池谷式メソッド」の簡単さ・優しさの理由
「池谷式メソッド」では、おやつやお酒も食べ方に気をつければOK。
おやつの食べ方やお酒の飲み方、食事量の調整方法なども書かれています。
ダイエットのわりには優しすぎるんじゃないかと思いつつ読んでいたら、以下のように書かれていました。
そうでなくても私のところにいらっしゃる患者さんは、それはもういろいろなことを訴えてきます。
「先生、やっぱり甘いものがやめられないんです」
「私は1日5分も時間がとれません。もっと簡単にできる運動はないですか?」
「そもそも運動が大嫌いです」
「仕事で週3回は接待があって、食べないわけにはいかないんです」このような「難易度」の高い要望を出されて、そのたびに私も必死で考え、試行錯誤の末に完成したのが「池谷式メソッド」です。(73ページより)
こんなことを言う人がいるの!?と笑ってしまいました。
お医者さんから痩せるように指導されてもダイエットできない人は、けっこう多いのでしょうか。
そういう私もダイエットが必要なくらいまで太ったのですから、人のことは言えません。
池谷先生も36歳のときには身長173cmで体重79kg。ご自身でも「肥満体でした」と書かれているように、BMI 26.4です。
内科医の先生ですら太ってしまうのですから、一般人だったらなおのこと。
太るのは突然ではなくじわじわなので、「いままで大丈夫だったんだから」と危機感を感じにくいのですよね。
ご自身も太った経験があり、痩せる行動に移せない患者さんを目にしているからこそ、楽に続けられる優しい方法になっているのだと納得でした。
エクササイズ「ゾンビ体操」や生活習慣
ダイエットの仕上げとして簡単なエクササイズや、ダイエット効果が上がる生活習慣も紹介されていました。
エクササイズはオリジナルの「ゾンビ体操」で、とても簡単です。
私は簡単な筋トレや体操をしているのでやりませんが、まったく運動していない人にはいいと思います。
びっくりしたのが、間食として紹介されている「ケーキ納豆」。
納豆をかきまぜずにマヨネーズをかけて食べる方法です。
甘くするわけでもない納豆を「ケーキ」と呼ぶのはどうかと思いますけれど、私もまったく同じ食べ方が好きなので、ちょっと嬉しかったです。
ただし、最大3パック食べても大丈夫と書かれていますが、納豆は1日2パックが限度という説もあるので注意しましょう。
『内臓脂肪を落とす最強メソッド』の感想
わかりやすく書かれており、すらすらと読めました。
基本は糖質制限で、続けられるようにとても優しいレベルになっています。
ここで、「早く痩せたいから糖質を半分じゃなく全部抜く!」とかやると、続けられずに失敗してしまうのですよね。
内容としては、それほど目新しさはありません。
でも、読みやすさと簡単さにより、よくまとまっている良書になっていると思います。
これから糖質制限を始めてみようという人には、おすすめできる本でした。