強迫性障害を治したいと強く思ったきっかけ

私が不潔恐怖症を治したいと強く思ったのは、テレビ番組で、行動療法(曝露反応妨害法)を見たのがきっかけです。それまでは、治したいという気持ちと、「世の中の大部分は本当に汚い」という気持ちがありました。

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テレビで行動療法を見た

2014/09/18に放送されたテレビ番組『あのニュースで得する人損する人』で、強迫性障害の男性が取りあげられていました。

彼の行動に、ものすごく共感できました。と同時に「えっ、これはダメなのにこれはいいんだ」と思うこともあり、客観的に見れば、自分もこういう矛盾を抱えているんだろうなと思いました。

私が衝撃を受けたのは、強迫性障害の治療法として紹介された、行動療法(曝露反応妨害法)の様子でした。

それは、トイレの便器の水に手やハンカチを浸し、そのまま手を洗わずに過ごすというもの。※患者の同意のうえで行い、強制するものではありません。

いやいやいや!それ普通の人でも無理でしょ!!ていうか、そんな汚い手であちこち触るなんて、まわりにも迷惑でしょ!!!

ものすごーーーく、ぞっとしましたね。それと同時に、あんな治療を受けるようになってはいけない、これ以上、強迫性障害を悪化させてはいけないと、強く思いました。

体重が減った

このころ、外出を避けるようになり、体重が減ってきていました。なにしろ、外出したら着たものをすべて洗濯に出して、長々とシャワーを浴びなければいけないので、なかなか行く気になれません。外に行くくらいなら食べなくていいという考えになり、1日1食しか食べていませんでした。いや、1食分も食べていなかったかも。

仕事をする以外は、ほとんどベッドの中に入っていました。ベッドが聖域というわけではなく、ベッドの中でスマホであれこれしているだけなら、他のものに触らないで済むので、楽だったのです。

1週間に1kgのペースで減っていき、3kg減った時に、さすがにやばいなと思いました。私はもともと太めというほどではないけれど、常に2~3kgは痩せたいと思うくらいの体重なので、3kg落ちたところでどうってことはありません。でも、減り方が病的だということはわかりました。

鏡を見ました。目がどろんとしているのに、どこか神経質にキュッとして、いかにも病んでいる顔つきでした。鬱病になった友人の顔とそっくりだと思いました。

本当に、病気の人みたいになっちゃったな。いや、もう病気なのかな。このままじゃいけない、そう思いました。

虫が登場

テレビを見てから数日後、もう寒くなりつつあるというのに、私が(いやたぶん、ほとんどの人が)大嫌いな、あの虫が出ました。名前も書きたくないくらい嫌いな、あれです。

ほんの小さな子供でしたが、あれはあれです。私の部屋は、入居時にはこの虫が出て悩まされていました。でも、階下の住人が変わってからだんだん出なくなり、ここ数年はまったく見ていなかったので、かなり落ち込みました。

落ち込んだのですが、なにか、諦めのような気持ちがわいてきました。結局、綺麗を保とうとしても、こうして不意に虫に汚染されたりするんだ。私が知らないだけで、どこもかしこも汚染されているかもしれないんだ。完璧を保とうとしても無理なんだ。

そんな風に思ったら、家の中のものに対しては、少し恐怖度が下がりました。ドアや壁に触るとゴシゴシ洗っていた手を、ジャーッと流す程度になったというくらいのものですが、それでも、前よりはましになりました。

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