2014年5月28日に、アメリカでの精神疾患の日本語訳が公表されて、強迫性障害は「強迫症」と訳されたそうです。ぜんぜん知りませんでした。
米国精神医学会が作成し、世界で広く用いられる精神疾患の診断基準「DSM◎」が昨年改定されたことを受け、日本精神神経学会は今年5月、改定に対応した日本語病名を発表しました。
<中略>
「『強迫性障害』が『強迫症』と変わりました。同学会副理事長の神庭重信さんは、『障害と付くと治らない病気というイメージが強まるため、診断時に衝撃を受ける人も少なくない。個々の病気の実情を考慮しながら、必要と判断したものは可能な限り、症に置き換えた』としています」
「一方で懸念もあります。不安感や強迫的な思いは誰でも抱くので、それだけで病気とは言えません。これが過剰になり、社会生活に支障が出た状態が精神疾患です。病名から障害をなくすと『自然に生じる不安感などまで病気と過剰診断されるのではないか』と心配する声が上がっています。神庭さんは『安易な診断をしないように、医師に求めていく』と説明しています」
――今後は新病名を使わなければならないのですか。
「以前の病名でも問題はありません。医療機関などでの公的文書で使われる標準的な病名は、世界保健機関の分類に基づいて決められており、今回の変更がすぐに反映されるわけではありません」
なんだか、結局、名称を変えるのか変えないのかわからない記事ですね。
あまり浸透していないところを見ると、強制ではないのかなと思います。なんのための変更だったのでしょう。
強迫性障害は、以前は強迫神経症と呼ばれていました。強迫神経症から強迫性障害になり、強迫症へ。
個人的には「強迫神経症」が一番わかりやすかったですし、脳の機能障害であることを考えると、「強迫性障害」でよかったと思います。
不潔恐怖症はただでさえ潔癖症と混同されやすいので、「強迫症」という名称だと、潔癖症と同じようなもので、自分の好きでしている癖や習慣のようなものだろうと誤解されそうで心配です。
前にも書きましたが、私は「強迫」のほうを変えて欲しいんですよね。不安増大障害とか恐怖肥大障害とか、症状がわかりやすいものにしてほしいです。
強迫性障害の病名は不安増大障害とか恐怖肥大障害にしてほしい
いっそのこと「不安症」でひとくくりのほうが、ましかもしれません。